「神戸市内は家賃が高くて悩んでいる」
「子どもが生まれるのを機に、子育てしやすい街へ引っ越したい」
「神戸から明石に引っ越した人の本音が知りたい」
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神戸市民の引っ越し先として、近年注目を集めているのが明石市です。明石市は10年以上にわたって人口が増え続けており、2020年の国勢調査では人口増加率が全国の中核市の中で第1位を記録しました。その転入者の多くが、神戸市や大阪市など近隣の都市から移り住んでいます。
この記事では、神戸市から明石市へ引っ越すメリットとデメリットを、「家賃」「子育て環境」「通勤時間」「生活環境」の4つの視点から比較します。
まず結論|神戸から明石はこんな人に向いている
長い記事を読む前に、まず結論からお伝えします。
| こんな人には明石がおすすめ | こんな人は神戸のままでもOK |
|---|---|
| 家賃を抑えて広い部屋に住みたい | 都市部の利便性を最優先にしたい |
| 子育て費用(医療費・保育料)を減らしたい | 私立校・塾など教育の選択肢を重視する |
| 三ノ宮や大阪への通勤時間を短くしたい | 複数路線(阪急・阪神・地下鉄)を使いたい |
| 海のある穏やかな環境で暮らしたい | 神戸市内の特定エリアに強いこだわりがある |
家賃相場|神戸市各区と明石市を比較
神戸市から明石市へ引っ越す大きなメリットの一つが、家賃の安さです。神戸市は中心部(中央区・灘区・東灘区)の家賃相場が高く、西に行くほど下がる傾向があります。
神戸市各区と明石市の家賃相場の目安
| エリア | ワンルーム〜1K | 1LDK | 2LDK | 3LDK |
|---|---|---|---|---|
| 神戸市中央区 (三宮周辺) |
7.2万円〜 | 11.3万円〜 | 12.8万円〜 | 29万円〜 |
| 神戸市灘区・東灘区 | 6.0万円〜 | 9.0万円〜 | 11.0万円〜 | 15万円〜 |
| 神戸市兵庫区 | 6.1万円〜 | 8.0万円〜 | 9.5万円〜 | 12万円〜 |
| 神戸市垂水区 (明石に隣接) |
4.4万円〜 | 6.5万円〜 | 7.5万円〜 | 9.0万円〜 |
| 明石市(全体) | 4.7万円〜 | 7.4万円〜 | 9.2万円〜 | 11万円〜 |
※相場は各賃貸情報サイトを参考にした目安です。駅からの距離や築年数によって変動します。
神戸市の中心部(中央区・灘区)と比べると、明石市の家賃はワンルームで約2万〜3万円、2LDKで約3万〜4万円安くなります。一方、神戸市の中でも明石に隣接する垂水区は明石市と家賃水準が近く、間取りによっては垂水区のほうがやや安い項目もあります。同じ「西側エリア」で比較すると、家賃の差はそれほど大きくない点は押さえておきましょう。
なお、明石市内でも駅や間取りによって相場はかなり変わります。ファミリー向けの間取りで具体的に検討したい方は、明石市の2LDK・3LDK賃貸の費用感をまとめた記事もあわせて参考にしてください。
実際に引っ越した人の声
明石市に移住した方の体験談として、以下のような事例があります。
移住前後の住まいの変化(東京からの例)
- Before(東京・荻窪駅): 駅徒歩15分 / 42㎡ / 1LDK / 家賃15万円
- After(明石駅): 駅徒歩10分 / 78㎡ / 2LDK / 家賃10万円
これは東京からの移住という分かりやすい例ですが、神戸市の中心部から明石市に引っ越した場合でも、「同じ予算で1ランク広い間取りに住める」というケースは多く見られます。
子育て支援|明石市の「Seven Free(7つの無料化)」
明石市への転入者が絶えない大きな理由が、手厚い子育て支援策です。明石市はもともと「5つの無料化」で知られていましたが、現在は項目が拡充され、「Seven Free(7つの無料化)」になっています。いずれも保護者の所得制限はありません。
明石市の「Seven Free(7つの無料化)」(所得制限なし)
| 支援項目 | 内容・対象 |
|---|---|
| こども医療費 | 高校卒業まで無料(病院代・薬代、市外の施設も対象)。 |
| 第2子以降の保育料 | 市外施設も対象。兄弟姉妹の年齢差も不問。 |
| おむつ定期便 | 生後3か月〜1歳まで、毎月約3,000円相当の育児用品を自宅配送。 |
| 1か月児健診費用 | 1か月児健康診査の費用を6,000円助成(令和7年度〜)。 |
| 小学校給食費 | 全市立小学校で無料。 |
| 中学校給食費 | 全市立中学校で無料。 |
| 公共施設の入場料 | 天文科学館・文化博物館・ハレハレ・海浜プールなど市内4施設で子どもが無料。 |
※制度は2026年5月時点の情報です。最新の内容は明石市の公式サイトをご確認ください。
なかでも特徴的なのが「おむつ定期便」です。これは単なる物品の配送ではなく、研修を受けた配達員が毎月自宅を訪問することで、育児の悩み相談にも応じる「見守り支援」として設計されています。各制度の手続きや注意点、家計へのインパクトについては、明石市の子育て支援制度まとめで詳しく解説しているので、気になる制度があればあわせてご覧ください。
神戸市との子育て支援の比較
神戸市も近年は子育て支援を大きく拡充しています。両市を比べると、現在は次のようになっています。
| 比較項目 | 神戸市 | 明石市 |
|---|---|---|
| こども医療費 | 高校卒業まで(所得制限なし・外来等に一部自己負担あり) | 高校卒業まで完全無料(所得制限なし) |
| 第2子以降の保育料 | 国の無償化制度に準拠(0〜2歳の課税世帯は負担あり) | 所得制限なしで完全無料 |
| 小学校給食費 | 2026年度から無償化 | 無料 |
| 中学校給食費 | 負担軽減あり(実質有料) | 無料 |
| おむつ定期便 | なし | あり(0歳児向け・毎月配送) |
こうして見ると、医療費の対象年齢や小学校給食など、神戸市も明石市に近づいてきた項目があります。明石市の優位がはっきり残っているのは、医療費の完全無料化・第2子以降の保育料・中学校給食といったあたりです。
子育て費用の節約イメージ(子ども2人の家庭の場合)
明石市の支援を活用した場合、神戸市と比べてどのくらい違うかを整理してみます。
- こども医療費: 神戸市も高校卒業まで助成がありますが、明石市は外来の自己負担分まで含めて完全無料。差は子ども1人あたり年間数千円〜数万円程度。
- 第2子以降の保育料: 明石市は所得制限なしで完全無料。0〜2歳児クラスの第2子の場合、神戸市では月2万〜4万円ほどの負担が生じるケースもあり、年間で大きな差になります。
- 中学校給食費: 明石市は無料。神戸市は負担軽減はあるものの実質有料です。
家族構成にもよりますが、これらの子育て支援の差に家賃の差額を合わせると、ファミリー層では年間で数十万円規模の差が出るケースもあります。特に小さな第2子がいる家庭ほど、明石市のメリットを受けやすい傾向があります。
通勤時間|新快速で三ノ宮・大阪へ快適にアクセス
「明石に引っ越すと通勤が不便になるのでは?」と心配する方も多いですが、明石市は交通アクセスがかなり優れています。
JR明石駅から主要駅へのアクセス時間
| 目的地 | 所要時間 | 備考 |
|---|---|---|
| 三ノ宮駅 | 約15分 | 新快速・乗り換えなし |
| 大阪駅 | 約38分 | 新快速・乗り換えなし |
| 新大阪駅 | 約44分 | 新快速・乗り換えなし |
| 姫路駅 | 約25分 | 新快速・乗り換えなし |
| 西明石駅 (新幹線) |
約3分 | 新幹線停車駅 |
※所要時間は目安です。時間帯や列車種別によって変わります。
JR明石駅は新快速の停車駅で、三ノ宮まで約15分で到着します。神戸市内でも地下鉄沿線やバス利用エリアから三宮へ向かうより、明石駅から電車に乗ったほうが早いケースがあるほどです。
神戸市内各エリアから三ノ宮への所要時間
| 出発地 | 三ノ宮まで | 交通手段 |
|---|---|---|
| 明石駅 | 約15分 | JR新快速 |
| 垂水駅 | 約20分 | JR快速・普通 |
| 舞子駅 | 約20分 | JR快速・普通 |
| 須磨駅 | 約15分 | JR快速・普通 |
| 神戸市西区 (地下鉄西神中央) |
約30〜40分 | 地下鉄 |
※新快速はJR神戸線では明石・西明石に停車し、垂水・舞子・須磨には停車しません(快速・普通の利用となります)。
明石市は神戸市西区よりも三ノ宮に近い、あるいは同等のアクセス時間であることがわかります。「神戸市に住んでいるから通勤がラク」とは、一概には言えないのです。
生活環境|海・食・公園のある暮らし
海と自然が身近にある暮らし
明石市は瀬戸内海に面し、海岸線は日常の散歩やジョギングコースとして市民に親しまれています。なかでも大蔵海岸は砂浜が整備された海浜公園で、夏は海水浴、春や秋は潮干狩りや釣りを楽しめます。
また、明石港からジェノバラインに乗れば、最速約13分で淡路島へ渡れます。休日のちょっとした島旅が「日常」になるのは、明石ならではの魅力です。
明石の食文化:魚の棚商店街
明石市は「海峡のまち」として新鮮な魚介類が豊富です。JR明石駅から徒歩約5分の魚の棚(うおんたな)商店街では、明石だこ・明石焼き・焼きあなごなどの名物を手頃な価格で楽しめます。スーパーで買う魚介類と比べて、鮮度と価格の両面で魅力があります。
公園・子どもの遊び場
明石市は子どもの遊び場となる公園が多いのも特徴です。
| 公園名 | 特徴 |
|---|---|
| 明石公園 | 図書館・スポーツ施設併設。「さくら名所100選」にも選出。 |
| 石ケ谷公園 | 恐竜型の大型遊具が人気。約80種類のハーブガーデンあり。 |
| 大蔵海岸公園 | 砂浜・バーベキュー・海水浴が楽しめる海浜公園。 |
| 17号池魚住みんな公園 | 2023年オープンの新しい公園。 |
各公園の遊具やアクセス、対象年齢などの詳細は、明石市の子育て環境・遊び場まとめで暮らしの目線から紹介しています。お子さんの年齢に合った遊び場を探したい方はこちらもどうぞ。
街のコンパクトさと買い物の利便性
神戸市は市域が広く、エリアによっては生活インフラが分散しています。一方、明石市は市域がコンパクトにまとまっており、駅周辺に商業施設・医療機関・行政窓口が集約されています。「車なしでも生活できる」点は、特に子育て世代や高齢者から評価が高いポイントです。
神戸から明石へ引っ越す前に知っておきたい注意点
メリットの多い明石市ですが、引っ越し前に知っておきたい注意点もあります。
注意点①:エリアによっては坂道が多い
明石市は海から山にかけて丘陵地が広がっており、住宅街によっては坂道が多いエリアがあります。ベビーカーを使う乳幼児のいる家庭や、高齢の家族と同居する場合は、候補物件が平坦地にあるかどうかを現地で確認しておきましょう。
注意点②:人気エリアは物件の競争率が高い
子育て世代からの人気が集中しているため、明石駅・大久保駅周辺の「駅近・築浅・ファミリー向け」の物件は、空きが出てもすぐに埋まりやすい傾向があります。希望の物件を見つけるには、早めに不動産会社に相談して情報収集を始めることが大切です。
注意点③:地価・家賃が上昇傾向にある
明石市の人気が高まるにつれ、地価・家賃ともに上昇傾向にあります。「神戸中心部より安く住める」という状況は変わりませんが、数年前と比べると家賃の水準は上がってきています。
注意点④:海沿いエリアは塩害に注意
林崎松江海岸や大蔵海岸周辺など、海に近いエリアでは自転車や車がサビやすくなる「塩害」への対策が必要です。海沿いの物件を選ぶ場合は、この点を念頭に置いておきましょう。
注意点⑤:東京圏からの移住支援金は現在なし
かつて明石市では東京圏からの移住者向けに支援金を支給していた時期もありましたが、現在は実施されていません。明石市は「初期費用の補助」よりも、Seven Freeに代表される「日々の生活費を支える」施策に重きを置いています。
こんな人は神戸市のままが向いている
明石市の魅力をお伝えしてきましたが、神戸市のほうが向いているケースも正直にお伝えします。
- 教育の選択肢を重視する方: 神戸市は国公私立の学校・塾・習い事の選択肢が多く、中学受験を考えている家庭には環境が整っています。
- 複数路線を使いたい方: 神戸市は阪急・阪神・地下鉄・ポートライナーなど多くの路線が走っており、通勤先によっては神戸市のほうが便利なケースがあります。
- 都市の賑わいを楽しみたい方: 三宮・元町・北野などの都市的な魅力は、明石市にはない神戸市ならではの価値です。
まとめ|神戸から明石への引っ越しはこんな人におすすめ
神戸市と明石市の比較をまとめると、次のようになります。
明石市がおすすめな人は、家賃を抑えて広い部屋に住みたい人、所得制限なしの手厚い子育て支援(医療費・保育料の完全無料化)を受けたい人、新快速で三ノ宮・大阪へ快適に通勤したい人、海のある穏やかな環境と都市の利便性を両立させたい人です。
神戸市がおすすめな人は、都市部の利便性を重視する人、多様な教育の選択肢(私立校・塾など)を求める人です。
明石市は、神戸の都市機能にすぐアクセスできる距離にありながら、生活コストを抑え、子育ての経済的な負担を減らせる「ちょうどいい街」です。特にファミリー層にとっては、家賃の差額と子育て支援を合わせると、年間で大きな差につながることもあります。
引っ越しを前向きに考えるなら、次のステップは具体的なエリア選びです。明石市でファミリー向け賃貸を探すときのエリアと選び方もまとめているので、「明石に住むと決めたら、どのエリアがいいの?」という段階に進んだ方はあわせてご覧ください。

